ガイド日誌

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2008年1月31日(木)

パウダー復活の日

きょうの三段山。

お天気晴れ、気温-12度前後、微風。パウダー20cm。入山者極めて少なし。

ヤッター!

ついでに、きょうの富良野岳。

バーデン前の駐車場から察するに、入山者は1組だけ。

うふふふふふ。

若干重めのパウダーですが、久しぶりのふわふわが戻ってきましたよ皆さん。やっぱ十勝連峰はこうでなきゃ。

「雪が悪い」「雪がない」の情報が飛び交っている今週末は、案外狙い目なのかもしれません。

白銀荘前では陸上自衛隊がイグルー作りに精を出しているようです。


2008年1月29日(火)

君は金象印を知っているか!?

金象印 A柄パンチャースコップ

北国のひとならば誰もが知るこのスコップ。ともかく頑丈。抜群の耐久性にして軽量。そして比類なきこのパワー。風雪激しき北国において誰もが実力を認める、除雪スコップ界のトップに君臨する、まさに雪国の星。

黒板五郎さんだって持っている(と思う)。

金象印!

この名を知らずして北海道を語ることなかれ。

そこのアナタ!ヤフオクで「じゃがぽっくる」落札に血眼になるのもいいけど、金象印のことも忘れないでください。

え?知らなかったって?それじゃとても北海道通とは言えません。

所詮は観光客とか言われちゃいますよ。

ねね。これを機会に覚えてください金象印。

ああ金象印。

あなたのお車に金象1本。リッチな気分になれます。

これでどんな雪道も安心。掘って掘って掘りまくりましょう。

あなたのお家の玄関にも1本。

毎日の雪かきだけでなく、玄関先の気品あふれる輝きは奥様のセンスの証。

金象印。

これで焼肉をすれば余分な油が落ちてヘルシーに。メタボリック解消に。また災害対策用品としても多目的にお使いいただけます。

金の象。

北海道内のホームセンターで売ってます。キラリと輝くハイセンスなお土産に1本2本、3本まとめていかがですか?


2008年1月28日(月)

おなかの風邪にご用心

美馬牛小学校が休校になりました。

そうです。あの、とんがり屋根の小学校です。

おなかの風邪の大流行が原因です。全校の3分の1以上が休むという異常事態なのです。

ええええーーーー!!

かくなるボクもやられてしまい、実は昨日の新コース・バックカントリーを十分に楽しむことができませんでした。吐き気と悪寒のため途中で棄権しちゃったです。おまけに帰ってきてからは熱を出して寝込んでしまいました。

そして、きょうは休みました。

さらに、お昼前には、急きょ休校が決まった美馬牛小学校から長女が帰ってきました。

そして、いきなり「オェ〜〜」

遡ること3日前までに次女と三女、それから妻と、全員がやられています。最後の砦だった長女がやられたことで、我が家は全滅玉砕と相成りました。

まさに大流行であります。

ご用心ご用心。


2008年1月27日(日)

特別プラン 新コースだGo!

まさか悪雪道場三段山に再アタック&玉砕するわけにもいかないっしょ?

というわけで池田ガイドとボクは密談を行います。

「じゃ、行ってみようか、新コース」 ヒソヒソヒソ…

こうして池田ガイドのプライベートなバックカントリーフィールドへ、みんなで出かけることになりました。

愛別町にほど近いこの山はアクセスが容易です。シールで登る距離が非常に少ないうえ、滑走距離が長い。高低差もあり、斜度もいいカンジ。

おまけに、東川を超えたあたりから、昨夜から今朝にかけてと思われる新雪が信じられないくらいふんわり積もっているではないですか。

旭川ー富良野間は全然積もらなかったのに。

いやあ、ちょっと外れるだけでけっこう違うもんです。

結果は大当たりでした。ふんわり新雪が20センチほど。林間コースはふわふわパラダイスです。

たまには十勝連峰を離れてみるのもいいもんだなと思いました。


2008年1月26日(土)

悪雪道場、三段山

いやあ参りました。

先日の爆弾低気圧は十勝連峰からすっかりパウダーを吹き飛ばしてしまい、残されたのは岩とハイマツと固い氷雪。

いや、厳しいっす。

ゴリゴリさんとガリガリ君、それから重雪さん。交互にやってきます。

もう、何をどうやっても酷い雪から逃げられないんですから。

頼みの沢底もなんかイヤ。最後の砦、樹林帯でさえも絡みつく嫌らしいカンジが抜けません。お天気はまずまずなのに。

重たい雪に足を掴まれて転倒する方が続出。こんな日はテレマークターンなんかできません。

悪雪道場の1日でした。


2008年1月24日(木)

札幌の手稲山

今週は訓練週間でした。

月曜日から木曜日まで札幌に滞在して手稲山に通いつづけ、ドルジェの石川さん、マウンテックの大橋さん、ネオスの樋口さんから手ほどきを受けました。

きょう木曜日は総括です。爆弾低気圧による大雪という、総括にはうってつけの異常気象。緊張しながら、たまにパニックになりながら思うようなザイル展開ができなかったりしましたが、いいカンジの緊張感に包まれました。

実は、手稲山に来るのは初めてです。いちばん苦労したのは、土地勘を体に刷り込むことです。周辺の山脈のことも何も知らなかったので、これがいちばん大変でした。

北海道大学のパラダイスヒュッテも初めて拝見しました。(左写真T.Kazuさん提供)

山頂の三角点からは石狩平野だけでなく小樽にかけての山並み、定山渓方面への壮大な山々の連なりが一望できます。

素敵だあ!


2008年1月20日(日)

吹雪のなか孤独に訓練

今朝も寒かったのですが、昨日の寒さを経たおかげであたたかく感じます。きょうは、しのぶガイドが担当するテレマークツアーに同行しました。

途中で一行から別れた僕は、三段山中腹の急斜面で一人黙々と雪上訓練を始めます。

アイゼンをつけた歩行。それからピッケルを使った滑落停止。もっともオーソドックスな雪上訓練です。こんなカンタンな訓練もそういえば長くやってなかったなあ、なんて思いながらアイスバーンのうえをザザザーと滑落していってはガガガーとブレーキをかけて停まるという繰り返しをやってみます。

吹雪模様で時々視界が50mを切ります。吹雪のなかで僕はひとりぼっちです。ホントに遭難しちゃうんじゃない?みたいな緊張感を楽しみます。

それでも1時間もやっていると飽きたので、近くの雪洞で休んだあと下山。

慣れないことをして足が疲れたので、テレマークせずにアルペンターンらしき変なスキー滑降で下山しちゃいました。もったいない。

いい雪でした。

午後からは白銀荘のまえのヘリポート(キャンプ場)の法面をつかって今度はロープレスキューの訓練を始めます。

スキーでアンカーを作る。セルフビレーする。

懸垂下降で下に下りて、要救助者に見立てたリュックサックをロープに繋ぎ、

再び登ってZドラグシステム(負荷3分の1の吊り上げシステム)を組み上げて、要救助者を斜面上に引き揚げる作業。

机上や練習ではうまくいっていたものが雪上ではうまくいかなかったりします。その確認が出来たことは有意義でした。

ずっと一人でやっていたのでロープを引っ張りすぎて腕がパンパンになりました。そのうちカラビナを繋ぐ指にも力が入らなくなったので終了。

駐車場では三段山クラブがビーコン捜索練習を、別のヘリポート脇では雪洞?を掘ったり埋没&ゾンデ練習をしている方たちもいました。

斜面の途中にぶら下がってそれらの様子を眺めながら、なんだか面白い光景だなあと思いました。

吹上温泉付近ではきょう、日中だけで20センチくらい新雪が積もりました。


2008年1月19日(土)

寒すぎます

旭川地方は軒並み−30℃を下回りました。美瑛町美馬牛しかり、まさに変態級の寒さです。

車のエンジンは始動したものの、ハンドルが凍り付いて大変重たいハンドルでした。ブレーキも最初のうちはスカッとしたカンジになります。

それでも動くうちはいいんです。今朝は多くの車が動かなかったようです。

ウチのなかではトイレが凍結してしまいました。

近くのユースホステルでは洗面所もお風呂もトイレも凍結しちゃったそうです。営業中なのに大丈夫!?

ガイドしのぶちゃんの家では排水の一部が凍ってお風呂や洗濯の水が流せないそうです。

気温が低すぎるといろんなハプニングがあります。

山では雪が、あまりの低温のために乾燥してしまってパサパサしていました。

寒さもこんだけ変態級になると、もう笑うしかないです。


2008年1月17日(木)

冬の夜空

美瑛町美馬牛、午前1時現在、天気は晴れ、オリオン座がひときわ明るく輝いています。星明かりはまるで点滅しているようにゆらゆら見えます。

現在、気温は「−24℃」。

これから夜が明けると、阪神大震災から、ちょうど13年。あの日も冷え込んだ朝でした。月日がたつのは早いものです。


2008年1月16日(水)

英会話を楽しもう!うまく話せないけど。

冬シーズンのうち最も閑散期にあたる期間に突入しました。きょうのお客さんは外国人男性お1人。貸切です。

日本語NGということなので英語での案内です。マンツーマンなので、常に話していないといけない。話をしないと気まずいだけの時間になってしまいます。

毎年恒例の2ヶ月の短期留学を兼ねた(ような)トレーニングから帰国後、まもなく1ヶ月になります。ああ大丈夫大丈夫と思って疑わず、自信満々で挑んだきょうのツアーは、意外と完敗でした。

ああ・・・

得意なリスニングがイマイチ、パッとしない。2ヶ国語放送を英語音声だけで聞くとか洋楽ばかり聞くことで解消できそうなもんですが、やはり日常会話が日本語に戻ってしまうと、たちまちボロボロなんです。

う〜む・・・。

ひととおりのコミュニケーションはこなせたものの、いまいち話が弾まない。パッと単語がでない。感情が表現できない。いまのボクの頭のなかにはいったん日本語の文章が登場して、それを英訳して話すといった状況。

これではダメ。やはり英語で発想しないと。

僕の考えは、発音どうでもいい。文法どうでもいい。ともかく積極的に話してみることが大事なんじゃないかな?って思う。

だってガイコクジンの喋る日本語。メチャメチャでも面白いし、理解できるし、微笑ましいじゃないですか。ボクはああいうのを求めています。

「ニホンゴ、ハナセルヨ!」

「スシ!」

「サシミ!」

ボクの英語もこれでいいや。


2008年1月15日(火)

熊の穴 美瑛岳〜オプタテシケにかけての山麓の原生林

きょうのバックカントリーツアーは大雪青年の家から入山して、適当に原生林のなかを彷徨いました。

え〜、特に決まったルートってないんですが、自然といつも歩くコースっていうのは決まってくるものです。でも、たまには違うルートどりで歩きたくなるものです。お客さんが1名とか、そういうときには気楽なぶん、その気になりやすいです。

そういうときは地図もGPSも使わずに適当にさまよいます。そういうのがボクは好きです。どうしてかわからないけど、とっても好き。

え?けしからんって?

別にいいじゃん。好きなんだから。

でも、きょうはビビったです。

そこは低潅木のブッシュがうるさい、おまけに倒木ボコボコの緩斜面。なんだか嫌な場所でした。さっさと通過しようとしたところ、なんだか穴ぼこ発見。

わ〜!

びっくらこいて、おら逃げ出したもんね。

お客さん連れて、おら逃げたよ。物音たてないように気をつけて、こそこそ滑りつつ後退していったのです。

いやあ、じゃんじゃんじゃんじゃん下山しました。そして500メートルくらい下ってようやく一息つきました。

あ〜びっくりした。


2008年1月14日(月)

賑やかな丘 テレマークスキーで美瑛の丘めぐり

さいきん、美瑛の丘ツアーが人気です。正直驚いています。

ボクにとってもまた、美瑛の丘ツアーは肩の力が入らない、自然体ツアーです。なにしろプライベートな散歩感覚ですから、気が楽なんです。

もともとテレマークスキーを履いてそこらへんじゅう歩き回るのは好きですから、多少の緊張も伴うバックカントリーツアーの合間合間に行えるこのツアーは実にいいカンジです。

料金も、「別に儲けなくっていいや!」みたいなカンジなので、ずっと2500円のままやってます。

そのせいもあるんでしょうか?

最近、人気が出てます。宣伝してないのに。とくに近隣の方の参加が目立って増えてきました。じわじわ増え続けています。そのうち人気が爆発して、

テレビ取材とかきたらどうしよう!

マスコミが押し寄せたらどうしよう!

ギャル曽根とかパパイヤ鈴木とか来たらどうしよう!

水曜どうでしょう!

小島よしおが裸で参加しようとしたら、参加を止めるべきか!

水着で参加すればタダとか、そーゆールールを定めるべきか!

そんな心配までしています。(うそです)

きょうも賑やかなツアーになりました。男女同数、7〜8人くらいっていうのが丁度いい人数かもしれません。

参加者のなかに子供がいるってのも、いいです。楽しい!

とにもかくにも、なんだか楽しくなってきました。


2008年1月13日(日)

埋没してみました。 十勝岳山麓バックカントリーツアー

天候:曇のち吹雪
風向:西風 午後からやや強
気温:-13〜-15℃前後
雪量:80〜110cm
雪質:ウィンドパック気味
深雪:膝ラッセル
備考:

〈十勝岳の噴火活動〉

未確認

 

昨日があまりに寒かったので今日は覚悟の出動でした。天気予報では

「北海道上空にはさらに強い寒気が流れ込みます」だって!

でも、実際の吹上温泉白銀荘は、気温マイナス13度。

ちなみに昨日はマイナス16度でしたから、ちょっと暖かく感じました。3度差は体感的にかなり違います。

マイナス13度で暖かいっていうのも変だけど、昨日の寒さがそれだけ酷だったということでしょうか。体は正直です。

あまりにも寒いとツアーにならないので僕と池田ガイドは相談して、きょう午前中はバックカントリー安全講習の初級編をやろうということにしていました。

まず、ビーコン基本操作をゼロから学びます。ビーコン波を追う練習。それからクロス法でのピンポイント捜索。

ピンポイント捜索ではアナログビーコンが優秀でした。

きょう初めてビーコン捜索に挑戦したKさん、オルトボックスF1というオーソドックスなビーコンで練習に望んだのですが、抜群の精度でした。

他の皆さんも概ね誤差50センチ以内で、正確に発見することができました。さらに講座開始から1時間半で全員が3分以内に埋没物を発見できるようになりました。素晴らしいです。

さらにKさんは雪崩を想定した埋没体験にも志願され、4倍の倍率を勝ち抜いて深く深く雪に埋もれていきました。

雪のなかは真っ暗で冷たく、思ったような幻想的な世界など微塵も存在せず、非常に恐ろしかったそうです。

重たくて体が全然動かなかったそうです。

どんなに叫んでも声は地上に届かず、徐々に恐怖心に襲われたそうです。

埋没時間は7分間でしたが、よくぞ耐え抜いてくれました。

2回目の埋没は帯広のMさんが志願。20〜30センチに埋没していただきました。Mさんには本気の自力脱出を試みていただきました。

筋肉質なMさん、なんとか片足1本だけ雪面に出すことに成功しましたが、それだけです。なかなかうまくいかないですね。

ところがです。全身の力を振り絞って上半身を動かそうとしたときに顔周辺の雪が崩れて顔が本当に埋没しちゃった!

た、たいへん!

ちょっとリアルな救出劇でした。


2008年1月12日(土)

きょうの三段山 十勝岳山麓バックカントリーツアー

天候:雪
風向:北西のち西 やや強い風
気温:-15〜-20℃前後
雪量:70〜100cm
雪質:ウィンドパック気味
深雪:膝ラッセル
備考:寒すぎます・・・

〈十勝岳の噴火活動〉

未確認

 

良い天気っぽいので気をよくして出発しました。

でもね、山のお天気って気まぐれなんですよ。

でもでも、お天気よりもっと手強いのは低温です。

ええ、ええ。気温マイナス15度くらい、なんでもないですよ。マイナス20度だって、僕の住んでいる美瑛町美馬牛では当たり前だし、マイナス30度だって驚くことはありません。

すごいって?いやいやいや。平気平気。慣れてるもの。

だってさ。家のなかにいますから。まあ、強いていえばちよこっと外に出るくらいなもんです。寒ければ家のなかに逃げ込めばいい。

「しばれ体験」ってなもんです。

でもね。これがツアー中だったら、話は別です。

いやもう、キツイっすね。体を動かすのをやめたらヤバイです。ふだんは開きっぱなしのベンチレーションもきょうは全然使わなかったです。

で、ちょっと登ったらそこは吹雪です。気温はマイナス20度。風速10m。

いやもうこれ以上は無理ですから。

マイナス20度くらい平気だと豪語する方もいるかと思いますが、ぜひ同行していただきたい。口先で言うだけなら誰だってできますからね。

で、ちょこっと滑ってみましたら、ウィンドパックされた超深雪であります。もう、どうしようもなく深くて重たい。全然パウダーじゃない。湿気たカタクリ粉が固まりかけたってカンジです。下りもラッセル。ああ最悪。

この仕事を10年以上やってますが、久しぶりにガツンときました。

ええ、ええ。下りラッセルくらいなら珍しいことないんだけど、マイナス20度のツアーは滅多にないんですよ。

目の前であれよあれよと言う間に凍り始めるオニギリの飯粒を見たときは笑ってしまいました。

今週はずっと寒いんだけど、きょうがMAXだったと感じました。


2008年1月11日(金)

またまたブーツ壊れる ガルモント エナG

昨春、3シーズン使ったテレマークスキーブーツが壊れました。

左足のくるぶし関節の稼動部の金具がいつの間にか外れて欠落していたというトラブルでした。

夏の間に修理をおえて12月23日から再び使用開始。ところが、なんと12回目の使用で同じ金具が同じように破損。欠落。

修理した場所が、ですよ!新品の金具が壊れますか?ふつう...。

それは、ちょうど雪崩事故防止セミナーのセルフレスキュー講習で雪原を走り回っていたときのことでした。

げ!まじですか!

きょう、ブーツを修理に出しました。でもでも、オレはこれからどうすればいいの?お仕事あるんですけど?

予備のブーツはあるものの老朽著しく、激しいバックカントリーに耐えるような状態ではありません。

また、2度あることは3度あるといいます。数週間後に修理から戻ってきたブーツが再び壊れる可能性は非常に高いかも?

そこんとこどうなの?ガルモントはん?

仕方ありません。新しいブーツを購入しました。ガルモントのシナG。懲りずにガルモント。信じてますからねガルモントはん。

5万8千円。思わぬ出費。痛っ!

ガルモントは〜ん。あなた鬼ですか〜?

でもでもシナG。なかなかいいブーツですよ。やさしいブーツです。ソフトな履き心地なのに太い板だってブ〜ンって回せます。

ま、悪くないかもと、必死でポジティブシンキングするボクでした。


2008年1月10日(木)

セルフレスキュー4班 カミフ会の雪崩事故防止セミナーから

  

写真左:猛然と掘るレスキュー4班。このあとCPRが施される。
写真右:レスキュー2班の捜索風景。ビーコンに集中する池田ガイド。


頻発する雪崩事故、埋もれて亡くなっていく人たち。11月23日にはついに10名以上が埋没して4名が亡くなるという大事故に。僕らのフィールドでの出来事でした。
事故はひたひたと身近な親しい人たちに迫りつつあります。

カミフ会「これは何とかしなきゃ」

ということで、講習会を開催しました。

僕が担当したセルフレスキュー4班は、

講師:レスキュー3のアベさん
アシスタント:大西さん(三段山クラブ)、ボク(ガイドの山小屋)

という布陣でした。

講習生セルフレスキュー4班は、トマムのスキーパトロール、上富良野町救急隊(119)、新聞記者、環境省のレンジャー、それから山好きのみなさんという老若男女8名の混成チーム。もちろんお互いに初対面で名前も素性も知らないもの同士です。

最初はバラバラ。ゴチャゴチャだったみなさん。しかしながら2日目には正真正銘のレスキューチームに急成長。ライブドアのホリエモンもびっくりです。
スピードではトマムパトロール。ビーコン捜索が速い速い!
遭難者ケアは救急隊員。さすがです。お見事!
そして冷静沈着なのは新聞記者さん、それから環境省レンジャーさん。みんなに引っ張られて成長する山好きのみなさん。
とてもいい関係に思えました。

3回戦の本番のうち2回戦には制限時間の20分を過ぎてもゾンデーレンによる「埋没人形かおりん」(等身大スキーウェア着用、ビーコン未装着、うら若き薄幸な美女)が発見できなかったというミステイクもありました。タイムオーバー捜索終了の合図の笛が鳴り、みんながガックリ肩を落としたあと、
「25分後なら生存確率は50%だよ。生きているかもしれない」とボクがつぶやいたところ、みなさん再び猛然と掘り始めました。そして発見、安静体位での搬出、CPR準備までを完全にこなしました。
もちろん採点外ですよ。

感動しました。

すばらしい2日間でした。あの4班のメンバーにまた会いたい。

仲間って、いいですね。


2008年1月8・9・10日

カミフ会の雪崩事故防止セミナー

北海道新聞記事 http://www.hokkaido-np.co.jp/news/society/69765.php

 

カミフ会というのは、十勝連峰の、主に十勝岳温泉周辺でバックカントリーに関わることが多い人たちで構成された組織です。

一緒に宴会したり滑りに行く仲良しグループではなく、わりとマジメな組織です。

僕らの懸念は、そろそろ大きな事故が起こるんじゃないかと。なんとかそのリスクを減らすことができないものかと。

そうして昨秋10月、僕らはこの雪崩事故防止セミナーを開催することを決定したのです。それは11月の雪崩事故の1ヶ月前のことでした。


2008年1月6日(日)

お正月6Days 十勝岳山麓バックカントリーツアー&暴飲暴食

お正月から連続6日、バックカントリーツアーが続きました。

連チャンだったわけですが、池田ガイドと2人でやっているので元気元気です。 ダブルガイドだと楽だし雰囲気も盛り上がるので楽しいです。

また新規導入のテレマークスキーは思った以上に好評で、これも仕事がラクになった要因かな?と思ってます。

やや雪の少ない年末年始でしたが、元旦は晴れてあたたかな日差しのなかでバックカントリーを楽しみました。中盤には比較的まとまった積雪があり昨日は久しぶりのラッセルになりました。スキーをつけていても膝〜腿までズブズブ沈みます。吹き溜まりでは腰オーバーといったカンジです。

「さ、最高です・・・。」

久しぶりのラッセルがなんだか嬉しい!
やっと冬になったってカンジです!ウホホホホ

しかしながら、いまのボクにはチャリ旅のパワーが幾分残っていて、おかげで体力的にも精神的にも余裕がありますが、シーズンも中盤以降になるとだんだんパワーが落ちてくるんだろうなあ。

げ!ドカ雪かよ!カンベンしてよ〜、みたいな。

でも、いまは信じられないくらい元気です。

元気を支えるのはやはり「暴飲暴食」です。これは外せない。

お正月3が日には御雑煮に「あんこ餅」を入れてガツガツ食べました。ね?パワーフードでしょ?(キモイとか言うなー!)

きょうも豚汁うどんを2杯たべて、それでも足りなくてレトルト「やきとり丼」も食べて、さらにビスコッティ(固めに焼いたケーキみたいなもの)それから子供たちのおやつの「じゃがりこ」を奪い取って食べました。さらに「ブルボンホワイトロリータ」も5本食べました。みかんは4個食べました。

やっと一息ついた。

ええ、ええ。もちろん!ボクはまた太りつつあります。

ところで、昨日の三段山には入山者多く、なかなか賑わっていました。しかしながら深い深い雪だったので登山者は先行者の残したラッセル道から出るに出られず、たぶん西尾根や女王様スロープのある樹林帯方面にやってくる人はいないだろうとボクは漠然とそう思っていたんですが、
いやいや、ありましたね。スキーの痕が2本分。
女王様スロープのど真ん中。

おぬし、やるなあ。

ええ〜、雪はですねぇ。久々のオーバーヘッドでありましたよ。お客さん連れてるのでオーバーヘッドの洗礼をいただいたのは1箇所だけだったけど、久しぶりだったのでそれで十分に嬉しかったです。

きょうは白金温泉から入山して美瑛岳の山麓で遊びました。空からはドカドカと雪が舞い降りてくるわけでして、見る間にずんずんずんずんずんずん積もっていきます。ああ楽しい。いい雪。羽毛みたい。

やっぱ冬がいいですねー。

こうして楽しいお正月が過ぎていきました。みなさま今年もよろしくお願いします。

さて来週は「カミフ会」のお仕事で雪崩講習セミナーです。自分は縁の下から運営を支えたいと思います。講師でもなく受講生でもない立場から進行を見守るのは初めての経験なので、いろいろ勉強になると思ってます。


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