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レンタサイクル総合情報 美瑛町

イントロダクション

美瑛のレンタサイクル事情

美瑛町には現在、JR美瑛駅周辺に 4軒、JR美馬牛駅周辺に2軒、合計7軒のレンタサイクル店が営業しています。 (2010年現在) 

レンタサイクルの期間は概ね4月下旬から11月上旬まで、つまり路上が積雪凍結しない時期の営業となっています。 美瑛では、5月上旬にはまだ日陰などに残雪が見られることがあります。6〜7月は雨が少なく爽やかに晴れた日が多くてサイクリングには最適です。8月に入ると曇りがちな日が多くなり上旬には雨も少なくありません。9月にはそろそろ秋風を感じるようになり、十勝連峰の山麓を染めていく紅葉の波模様が里からも見られます。9月下旬から10月は紅葉の季節です。10月下旬にもなると初雪の便りが届くでしょう。

11月上旬、カラマツ林が一斉に黄葉すると、美瑛には長い冬が訪れます。

雪の季節、各レンタサイクル店では営業をしてい ません。多くのお店はレンタサイクルが専業ではなく、商店などを営んでいます。私どもガイドの山小屋では冬はスキーやスノーシューを使ったアクティビティを行っています。

ひと口に「美瑛」といっても大変広大な地域にまたがっています。そのうち大部分は大雪山や十勝連峰の山岳地域です。天人峡やトムラウシ周辺、三山台、黄金が原、クワウンナイ川など大雪山国立公園の核心的な位置を美瑛町が占めていることはあまり知られていません。

その広い広い美瑛町ですが、レンタサイクルの対象になるのは観光地として知られるJR美瑛の北に広がる「パッチワークの路」、また、有名な写真が多く撮られた地域として知られるJR美馬牛駅の東に広がる「パノラマロード」が主な地域でしょう。そのほか、新区画ダム周辺、白金温泉周辺、留辺蘂周辺なども人気のあるサイクリングコースです。

ここでは特に人気があり利用者の多い「パッチワークの路」と「パノラマロード」について触れてみたいと思います。

JR美瑛駅(標高190m)

交通至便のJR主要駅です。旭川と富良野の中間にあり、鉄道のほか空港シャトルバスも発着します。駅前にはコンビニエンスストアほかbookストアや薬局などの多くの商店、 郵便局、公営施設、タクシー、ガソリンスタンドがあり便利です。公営の観光インフォメーションセンター「四季の情報館」も駅前にあります。 代表的な観光ルート「パッチワークの路」、また「新区画ダム周辺」や「白金温泉」はJR美瑛から出発されると便利です。 定期観光バスや白金温泉方面行のバスも駅から発着しています。

「パッチワークの路」(標高200m)

JR美瑛駅の北側の周囲30km、標高200m前後の丘陵地帯に拓かれた広大な農地です。いろいろな色の布を切り貼りしたパッチワーク模様に見えることからそう名付けられました。比較的なだらかな地形でジャガイモや小麦、ビートなどが作付けされています。マイルドセブンの丘やセブンスターの木、ケンとメリーのポプラなど、昭和40年代後半から昭和60年頃にかけて、いくつかのテレビCMがここで撮影されました。その撮影現場がそのまま現在の観光名所になっています。 40〜50歳代の方の多くが「マイルドセブンの白い世界」「ケンとメリーのスカイライン」といった高度経済成長期のころのテレビコマーシャルを覚えていらっしゃるのではないでしょうか。なお有名観光地ですので大型バスやレンタカーの交通量が非常に多く走行には十分に注意してください。

「パッチワークの路」へは、JR美瑛から出発するのが便利です。 美瑛駅の周辺には5軒のレンタサイクル店があります。値段は全て同じですから、まずは店頭を見て周り、車両の状態などを比較検討してみるのもいいでしょう。 その店舗内で整備や修理が行われているか、保管が野ざらしになっていないかなども重要なチェックポイントです。

さて、レンタサイクル店を出発すると、まずは市街地を走行します。銀行や郵便局、コンビニエンスストアなど必要なものがコンパクトに揃っていますから、まずは用事を済ませてしまいましょう。中心部の市街地を抜けるのに20分ほど必要です。町外れの交通量の多い国道を横断すると、長い登り坂に直面します。 半ばまで登ったころから、そろそろ周囲の風景が色彩を帯びてきます。ここから広大な風景が魅力の「パッチワークの路 」がはじまります。

JR美馬牛びばうし駅(標高300m)

美瑛駅の隣駅で、まさに丘のうえの駅です。かわいい駅舎(無人駅)を出たら商店が2軒だけの寂しい駅前。 振り返れば十勝連峰の山々の連なりがそびえ、山に向かって数百メートルも歩けば小麦畑に出てしまうという、そんなところです。列車が出発してしまうとバスもタクシーもありません。「パノラマロード」はすぐ目の前、美馬牛小学校は駅の裏からも見えます。「留辺蘂」方面は西へ3kmです。駅前の商店が自転車を貸出しているほか、駅の裏出口側には私どもの「ガイドの山小屋」と、YH、バックパッカー ホステル(とほ宿)、ペンションなど3軒のアコモデーションがあります。美馬牛駅は歩いてまわる方にとってもオススメです。

「パノラマロード」(標高300m)

JR美馬牛駅の東側の周囲25km、標高300m前後の丘陵地帯の総称です。丘の頂上を結ぶ尾根のうえに道が伸びており見渡す風景がパノラマ状に広がります。パッチワークと比較して人工物が少なく静寂で、キタキツネや野ウサギなどの野生動物と出会うことも しばしばです。このようにあまり観光崩れしていないことも人気の秘密かもしれません。こちらはCMの名前ではなく、三愛の丘、新栄の丘、拓真館、四季彩の丘(お花畑)、美馬牛小学校など地名や施設名がビューポイントになっています。多くの有名な風景写真やアーティストたちのプロモーションビデオがこの周辺で撮影されました。

また、JR美馬牛駅 から自転車で5分も走れば丘の風景の真っ只中に出られるというのも魅力です。観光擦れした商業主義の施設も少なく、自然環境に溶け込んだ風景のひとつひとつが実に繊細です。

「パノラマロード」へはJR美瑛よりもJR美馬牛のほうが距離も近く、体力的に楽です。 ではなぜ、美瑛ではなく美馬牛(びばうし)なのでしょうか。

JR美瑛駅は標高190m、パノラマロードは標高300m。つまり美瑛駅 との標高差が約100m生じます。これはちょっとした登山に相当します。

多くのガイドブックが美瑛を基点にしてサイクリングを紹介してありますが、実際には手っ取り早く乗用車で取材しているため、 市街地を出発してすぐに始まるだらだらと長い登り坂に気付かないままで、ガイドブックにも反映されません。 でも実際には、もし美瑛から「新栄の丘」を目指せば、多くの方が10分後には後悔する羽目になるでしょう。これを克服するためには、 美馬牛を起点にするか、または電動自転車を選ぶしかありません。

レンタサイクルの車種あれこれ

全てのレンタサイクル店には、ママチャリと呼ばれる普通タイプの自転車と、MTBと表記されることもあるマウンテンバイクがあります。マウンテンバイクには変速機が装備されているので坂の多い丘めぐりで威力を発揮することでしょう。

また、いくつかの店で電動自転車も置いてあります。 近年非常に人気がある電動自転車ですが、レンタサイクル業者にとってみれば車両価格が非常に高 く、維持も高コストで、その割に利益が薄いため、あまり積極的には導入しません。需要と比べて電動自転車は常に不足ですが、諸般の事情を考慮すると現状ではやむを得ないといえます。

豆知識 : ママチャリの車両価格はせいぜい1万円。10〜20回貸し出せば、あとは廃車するまで数年間利益を生み続けます。 つまり貸自転車業者にとってママチャリは非常に儲かる商品といえます。 では電動自転車はどうでしょう? 車両は10万円以上。レンタル料はやや高めですがそれでも50回以上も貸し出さなければ利益が発生せず、それまでに 2年必要です。さらにはバッテリーは消耗品です。寿命をむかえる3年毎に3万円もする新品バッテリーへの買い替えが必要です。 もうひとつ重要なのは観光シーズンの短さ。長い冬をはじめオフシーズンを除けば、営業期間はせいぜい100日強。 これでは車両代金の回収も難しい。 こんなに需要があるのに電動自転車の台数が一向に増えないのはワケがあるんです。

レンタル料金

料金は美瑛町内すべてのレンタサイクル店が全車種について同一料金です。また、ほとんどの店が1時間単位の後払い方式を採用しています。ガイドの山小屋だけが、先払いによる割引運賃の併用を採用しています。

失敗しない車種選びとは?

なんといってもレンタル料金が安いことから、ほとんどの方は最初ママチャリに志向が傾きがちです。 さらに前述したようにレンタサイクル業者はどうしても暗にママチャリをオススメする傾向があります。しかし、美瑛の丘は標高差50m前後の丘の連なりですから、 ママチャリで回ることは困難といえます。マウンテンバイクで2時間程度で回れるところもママチャリでは3〜4時間もかかってしまうので、結局は 時間だけが過ぎてしまいレンタル料金がかさみ、業者の思惑通りに利益を献上することになります。いくら 目先のレンタル料金が安くても、ヘトヘトに疲れ切ったうえに 、せっかく休みをとって北海道までやってきたのに肝心のモノを見ることができないで終わってしまう、ということになってしまうのです。 夏シーズンになると決まってママチャリ押して歩く後ろ姿を多く見かけますが、見ているだけで痛々しいものです。あまり現実的ではありませんのでオススメしません。電動自転車とはいいません。せめてマウンテンバイクに!

大変な目に遭って、お金も結局は高くついてしまった、これでは、はるばる北海道までやってきたのに残念としか言いようがありません。このように「貧乏人の銭失い」のごとく損をしないためにも、最適な車種選びをここで触れてみたいと思います。

ママチャリ(普通自転車)の場合 1時間200円

個人の体力差も大きいものですから一概には言えませんが、一般的には「短距離短時間」の利用にとどめておくことが失敗しないコツです。片道5km以内、時間2時間以内がベストでしょう。

JR美瑛発でパッチワークの路方面であれば、「市街地のみの散策」、あるいは「北西の丘展望公園 」がこの範疇に入ります。

JR美馬牛発のパノラマロード方面であれば、「四季彩の丘+美馬牛小学校」がこの範疇に入ります。

ママチャリ利用の際は「歩くよりはマシ」くらいの心づもりで。本州の主な観光地と大きく違うのは、ここはでっかい北海道の ド真ん中。広い広い地域を、さらには、いくつもの小さな山(丘陵)を越えながら走ることになります。 忠実にガイドブックの案内に従って「パッチワークの路」や「パノラマロード」をまわった場合、あなたは東京〜千葉 、大阪〜神戸とほぼ同じ距離を走破することになります。 さらに両方を1日で走った場合の総走行距離は東京〜小田原、大阪〜琵琶湖沿岸までに相当します。いっぽうで、お金はないけど元気いっぱいな学生さんにはぜひ、ママチャリをオススメします。 きっと、またとない達成感が味わえることでしょう。

マウンテンバイク・クロスバイク(MTB)の場合 1時間350〜500円

丘めぐりに最も適しているのが※クロスバイク(マウンテンバイク)です。長距離走行に適した車両ですから1日に50km100kmくらいを走ることには全く問題はありません。ただし、スポーツバイク(サイクル)ですから、服装もスポーツに適した格好で。たとえばスカートで乗る ことは少し支障があると思います。平均時速10km、坂道も変速機を上手に操作することで無事に登り切ることができます。成人男性であれば最高速度30km/hくらいを出すこともできます。所要時間 がママチャリの半分くらいですから、かえって安くつくはずです。※クロスバイクとは、車輪が細めで軽量なマウンテンバイク、と考えていただけばいいと思います。

欠点は、カゴがないこと、乗り慣れていないと変速機の使い方がよくわからないこと、お尻が痛くなることがあること、整備状態の悪い車両に当たったら最悪なこと、ママチャリよりはマシだけどそこそこ体力が必要なこと、などです。ガイドの山小屋では、カゴのかわりに小型リュクサックを無料でお貸ししています。

朝ごはんをしっかり食べて、動きやすい服装に着替えて、さあバイク漕ぎにチャレンジしてください。

マウンテンバイクの車両の整備状況、更新状況は店によって大きく異なります。最近はフルサスペンションのものも多く見られますが、旧型車両のほうが個々のクオリティは高い傾向があります。もし店頭で車両を選ぶことができるとすれば、整備状態が中途半端あるいは不明な場合はなるべく新しい車両を、整備状態が極めて良いと判断される場合は旧式車両を選ぶと良いかもしれません。一概に新しい車両が良いとは限りません。当たり外れが大きいのもマウンテンバイクの特徴です。

ガイドの山小屋では2010年からクロスバイクを導入しました。非常に軽量で、タイヤが細く、とても軽快に走ります。同じ値段ならクロスバイクがお得でしょう。

電動自転車(電動アシスト付自転車)の場合 1時間600円

まだまだ台数は少ないようですが、いくつかのレンタサイクル店では電動自転車を扱っています。(JR美瑛駅:寺島商会など2店舗、JR美馬牛駅:ガイドの山小屋) 

電動自転車の基本設計はママチャリですから、乗車姿勢は非常にラクです。大きなカゴもついていますし腰やお尻が痛くなることもありません。バッテリーの充電が十分な間は、とても快適に走ることができます。運転免許は不要ですし、スイッチを入れて漕ぐだけで特別な操作も不要です。スクーターのように運転技術は不要ですし、マウンテンバイクのように頻繁な変速操作も必要ありません。もちろん排気ガスなどのCO2も排出ゼロ。目下のところ、もっとも理想的な乗り物といえます。

ただし欠点があります。バッテリーが切れてしまうことがあります。(自転車として乗ることはできます)

2010年現在、ガイドの山小屋では最新のリチウムイオンバッテリー搭載の電動自転車を導入いたしましたのでバッテリー切れの心配はほぼ解消されました。ただし他店では今でも多くの旧式車両が使われています。

バッテリーについて

個人の旅行ブログなどを拝見しておりますと、バッテリーが切れてしまって大変な目にあった、という記述を見ることがありますが、それは運悪く旧型車両に当たってしまったか、または3年以上前の体験であることがほとんどです。2010年現在の電動自転車のバッテリーはハイブリッドカーと同じく最新の「リチウムイオンバッテリー」を搭載していますので、数年前までのように、そう簡単にバッテリー切れを起こすことはないといえます。こういうことからも日本製品質の高さを体感できることと思います。

電動アシストクロスバイク 半日5000円 乗り放題6000円

2010年に北海道初、ガイドの山小屋が導入しました。台数は5台です。

通常の電動自転車とも違いますし、クロスバイクとも違う、まったく新次元の乗り物です。例えていうならば、10万円クラスのミディアムハイスペックのマウンテンバイクに電動アシスト機能を加えた、現在考えられるものとしては最強の自転車といえると思います。お値段もオートバイ並み、50ccスクーターよりも高いくらいです。まだまだ少ないですが、 これから増やしていきたいと考えています。十勝岳登山口からのダウンヒル、青い池などへの無料のリフトサービスも行っていますのでご利用ください。 

スクーター(原付バイク)

取り扱っている店もありますが、事故やトラブルが非常に多く、最近はあまり貸し出しされていません。個々に問い合わせてみてください。ちなみに事故やトラブルによって車体数はかなり減少しているようです。

基本的な交通法規について

自転車(電動自転車も含む)は、道路交通車両です。基本的に車道を左側通行することになっています。やむを得ず市街地などで歩道を通行する場合は押して歩くか、歩行者最優先で徐行することが求められます。

必ず左側通行してください。左端にそってなるべく1列で走行してください。

2人乗りは警察による検挙の対象になります。北海道警察は観光客に対して非常に厳しい(つまりカモだと思っている)態度で臨んできます。どうかお気をつけて。なお、5歳以下のお子様はひとりだけ同乗 (2人乗り)することができます。

畑に立ち入ってはいけません!

無断で農地に立ち入ってはいけません。最近よく聞かれる「地主の許可を得ている」というウソは、地域みんなが顔見知りというこのあたりでは簡単にバレます。たとえあなたの崇高な芸術のためであってもウソはいけません。また咎められて逆ギレすることも非常に醜いことです。美瑛の風景にウソや逆ギレは似合いません。

一般住宅敷地や小学校への立ち入り、農地への立ち入りは、どうかご遠慮ねがいます。

みなさんのご協力に感謝します。

 

2010年9月改訂

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